酒蔵・加越の最高傑作です。
<お酒の味わい> さらっとした口当たり、ややおだやかな辛口 <おいしい飲み方> 冷やでじんわり味わう 4度まで冷やしてお召し上がりください。この温度が一番おいしく感じます <蔵元おすすめ料理> 白身の刺身、湯豆腐、ふろふき大根、ずわいがに、香箱かに <こだわりの原材料> 米:兵庫県産山田錦 精米歩合38%を100%使用 水:白山水系伏流水(自社井戸) <お酒のふるさと> 石川県小松市今江町 <特定名称> 大吟醸原酒 <容量> 720ml <アルコール度数> 17度以上18度未満 原料米の「山田錦」というお米は、日本酒造りにもっとも良いお米です。「コシヒカリ」や「ササニシキ」と違い、食べて美味しいわけではありませんが、美味しいお酒のできるお米なのです。 その特徴は、第一に大粒であることです。粒が大きいために高精白に耐えれるのです。私たちが普通に食べるお米は九分搗き(つき)といい、100kgの玄米が91kgになるまで精米したものです。この酒峰加越「黒の滴」では38%まで精米していますから、およそ玄米の3分の1になっています。「山田錦」だからこそこの精米に耐えれるのであって、ほかの米では砕けて粉になってしまうものが多いのです。 また、第二の特徴として、「芯白」が上げられます。山田錦の中心に近い部分はちょうどもち米のように白くなってます。米全体が白いのではなく、表面に近い部分は普通のお米のようですが、中の部分だけ乳白色なのです。これは、小さな空気の粒が点在し、光が乱反射しているからなのです。したがって、麹菌が繁殖しやすく、良い麹を作りやすいのです。(左の上から3枚目の画像が山田錦の玄米で、その下が38%精米です) 酒蔵・加越の大吟醸は小さな仕込で丁寧に仕込まれます。酒造りは「一麹、二酛、三醪(いちこうじ、にもと、さんもろみ)」といわれ、麹の出来が酒の品質を大きく左右します。麹は白米を蒸してから約52時間で出来上がりますが、その間、つきっきりで麹の世話をします。夜も満足に寝れません。1本の仕込をするにも、酒母・添・仲・留(もと・そえ・なか・とめ)と4回に分けて仕込むため、麹も4回つくります。 また、吟醸の仕込みは米洗い、蒸し、上槽(じょうそう:もろみをしぼること)など、蔵人全員が協力して大忙しです。冬真っ盛りのとても寒い季節ですが、吟醸を仕込むときは蔵の中に活気があふれてきます。それがあって、初めて高品質の大吟醸が生まれてくるのです。